【au通信障害を受けて】通信回線は多重化しよう。

2022年7月3日日曜日

システム開発 システム業界問題

t f B! P L
au の通信回線がダウンして使用不能の状態になった。
通話はほぼ不可能で、データ通信も使えない場合がある。
前代未聞の長時間で大規模な通信障害となった。
 
 
まだ、現時点で完全復旧はしていないようだ。
 

au ショップに怒鳴り込むユーザー

感染症が再拡大を始めているというのに、au ショップにはユーザーが殺到し、クレームを入れているという。
 
 
auショップの店員は、通信システムの開発や維持には何の関係も無く、末端の店員を怒鳴りつけても、通信回線の復旧には何の貢献もしない。
ただの「暴力」でしかない。
 
私は、今回のau通信障害で損害を被っている全ての人や法人は、危機管理意識と体制に不備があると思っている。
 

他のキャリアも通信障害を起こしている

まず、キャリアの通信回線が100%信頼できないことは、過去にdocomoとSoftbankが起こした通信障害で証明済みである。
 
他のキャリア(MNO)も過去に大規模な通信障害を起こしている。
 
 
 
楽天モバイルについては、まだ人口カバー率は不十分で、通信回線も不安定の状況であり、通信回線として完成しているとは言い難い。
楽天モバイルには頑張って欲しいとは思うのだが、新たな通信キャリアを立ち上げるのは至難の業である。
通信回線を安定させるだけでも苦労して当たり前である。
 
大規模な通信回線を維持するのは、難しいことであり、現実問題として日本では全ての通信キャリアが過去に通信障害を起こしている。
つまり、完全に信頼できる通信回線は存在しない。
 

絶対にダウンしないシステムは存在しない

この世に「バグの無いソフトウェアは存在しない」し、「絶対にダウンしないシステムは存在しない」のだ。
これは企業の社内システムでも同じだ。
MicrosoftのWindowsだって、AWSだって、iOSだってAndroidだって必ずシステムダウンする事はある。
システムを使う上で大事な事は、システムの一部がダウンしても、別のシステムでその機能を代替できるような使い方をすることである。
たった一つのシステムに生命を依存している時点で「お前はもう死んでいる」のである。
代替手段は常にユーザーが用意しておかなければならない。
 
ユーザー企業の中にはシステム業者に対して「100%完全なシステムを用意してくれ」などと要求したりする場合があるが、ユーザー企業がそんなことを言えば不誠実な業者ほど「大丈夫ですよ、ウチのシステムは信頼性100%です。任せてください」と言って不完全なシステムを売りつけてくるに決まっている。
そういう無知なユーザーは、その人自身が悪いと言わざる得ない。
誠実な業者なら「100%信頼できるシステムは存在しません」と説明してくれるが、それを言って怒るようなユーザーに誠実な説明をする人はいなくなるだろう。
そして嘘つきばかりと取引するようになる。

システムというものは開発運用業者が最善を尽くして限界まで高い信頼性を追求するものではあるが、絶対に信頼性100%にはならない。
自動車会社だってよくリコールしている。
通信キャリアだって時々、通信障害で停止することは完全には避けられない。
信頼性99%は努力であり得るが、100%は絶対にない。
 

ダウンしたシステムは全体から切り離せ

「一つのキャリア回線がダウンしたら、他のキャリア回線で保管する仕組みなど検討する必要がある」という意見も出ていたようだが、これは個人的に反対だ。
他のキャリアのシステムと繋いでしまうと、一つのシステムがダウンした影響が、他のシステムへ波及して最悪全てのシステムがダウンしてしまう危険が有る。
 
ダウンしたシステムは全体から切り離すべきであり、全てのシステムを繋いでおくのは自殺行為で有る。
 
むしろ現在の通信システムは、インターネットの本来の設計思想から逸脱していて、中央集権的に繋がっているから一斉にダウンしたりする。
 
むしろシステムやネットワークの一部がダウンしても、生き残ったシステムとネットワークで通信経路を確保するような設計が必要だと思う。
現在のモバイルキャリアのシステムにはその点で問題があると言える。
 

ユーザーは自己防衛する必要がある

それは置いておいて、
ユーザーの立場では、通信回線はライフラインであり、自分の通信回線が全て遮断されてしまうと、最悪の場合死んでしまうかも知れない。
持病が悪化したとき救急車も呼べなければ困るだろう。
 
しかし、先に説明したように完全にダウンしない通信回線は存在しない。
どのキャリアも必ずダウンする。
これは日本だけではなく、世界中全てのシステムに言える事である。
 
だから、ユーザーは自己防衛する必要がある。
 
通信回線の場合は、二つのキャリアが同時にダウンする確率は非常に低いので、二つ以上のキャリアの通信回線と初めから契約しておくのが望ましい。
 
別にスマホを二台持てと言っているわけではない。
やり方はたくさんある。
 
例えば、自宅に固定電話を設置した上で、携帯電話も契約していれば、今回のように携帯の通信障害が起きた場合も、固定電話で通話できる。
自宅の固定電話に光ファイバー・インターネット回線を引き、Wi-Fi機器を設置していれば、自宅に居るときはスマホをWi-Fi接続して通信料金を節約する事ができる。
この体制にして置くのが、理想的な多重回線と言える。
 
他にもキャリア携帯契約の他に、MVNOの格安携帯をもう一台契約しておく術もある。
格安携帯は、非常時しか使わないようにしていれば、通信料金はそれほど掛からない。
 
キャリア携帯と別に、WiMAXなどのWi-Fiルーターを導入するという手もある。
UQ-WiMAX系のサービスは通信料金が固定なので、いくら通信しても通信量は増えない。
キャリアのスマホをWiMAXのWi-Fiルーターへ接続し、普段からキャリア側の通信料金を節約できる上に、どちらかの通信がダウンしてももう一つの通信回線で通信できる。

公衆無線LANを契約するのも一つの手だ。都市部ならこれでWi-Fi同様に接続できる。
 
あと通信回線以外に通話サービスの多重化も可能だ。
キャリアの電話回線以外にLINE電話のような電話アプリサービスがいくつか存在する。
 
今回のau 通信障害でもLINE電話とスマホのWi-Fi接続ができると、LINE電話で通話する事ができた。
 
私の場合、au通信障害の最中に、母が自宅の光ファイバー接続Wi-Fiに接続したauスマホで、出先の私のdocomoスマホにLINE電話で電話をかけてきて、通話する事ができた。
 
LINE電話のようなサービスは他にもある。
音声だけでなく、Facetimeなどテレビ電話やTeams,Skype,Zoomなどビデオチャットもある。
 
別に、電話でなくても、ChatworkやSlackなどテキストのチャットサービスも使える。
もちろん、電子メールでも良い。
 
インターネットにさえ繋がれば通信手段は無数にあるのだ。
 
ユーザーの自己防衛策としては、これらの複数の通信回線と通信手段を普段から使用して、一つの通信手段が使えなくなっても、他の通信手段で通信し続けることができるように、普段から通信危機に備えておくことである。
 
繰り返すが、100%信頼できる通信回線もシステムもこの世には存在しない。
 
電気だって、停電する事はあるのだ。
 

auのKDDIを弁護する気は無い

念のために断っておくが、au通信障害についてKDDIを弁護する気は欠片も無い。
これほどの大規模で長時間の通信障害を起こしたことは、間違いなくKDDIが悪く、通信システムと企業体制など、障害を起こした原因を究明して改善する義務がある。
損害を与えたユーザーに対しても、もし自己防衛不可能なユーザーがいたら賠償すべきだと思う。
しかし、自己防衛を全く行っていないユーザーへの賠償には、個人的には反対だ。
固定回線ぐらい引いておくべきだ。
自宅Wi-Fiぐらい設置しておくべきだ。その方が総合計の通信料金も安い。
 

普段から通信回線を多重化しておこう

普段から、危機に備えておくべきなのだ。
auがダウンしてからauショップに怒鳴り込む時点で「お前はもう死んでいる」のと同じなのだ。
通信料金も安くなっているのだから、キャリア回線がダウンする前に通信回線を多重化して備えておく事をお勧めする。
 
非常に失礼なことを言わせて貰えば、今回のau通信障害で損害を被った人や法人は全て、「危機管理が甘い」と言わざる得ないと思う。
 
繰り返すがKDDIを弁護する気は無い。

2022/07/10追記>7日にdocomoで通信障害が発生

7日18時ごろNTTドコモの5G回線で通信障害が発生した。



この記事で主張した「絶対にダウンしないシステムは存在しない」「100%信頼できる通信回線もシステムもこの世には存在しない」という事を早速裏付けるような事件が起こった。

今後もキャリアの通信回線では、確率は少ないながらも、確実に通信障害が起きることでしょう。 ライフラインとなるインフラと化した通信回線が止まって欲しくないのなら、予備回線を用意しておく事を、お勧めします。

この意見にお怒りの人々も多いが、この事は「事実」以外の何物でも無いので訂正する事はできない。

現実を受け入れるべきだろう。

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