テクハラ論に思う、ハラスメント禁止はやり方を間違っていないか ?

2021年4月8日木曜日

閑話

t f B! P L
先日、日経新聞に妙な記事が載った。
 
 
一部要約引用、
「先輩、会議用のZoom設定くらい1人でできないんですか。こんな簡単な操作で手間取って、よくこれまで仕事してきましたね」
だがこうした言動は「テクノロジー・ハラスメント(テクハラ)」になりかねない。
厚生労働省はハラスメントの概念を「①優越的な関係に基づき②業務の適正な範囲を超え③就業環境を害する行為」と示す。業務上必要な知識の有無は「優越的関係」にあたる。新入社員でもハラスメントの加害者となるリスクがあることを自覚すべきだ。
 
言っていることは、特に間違っていないと思う。
ただ、正直なところ、今まで優越的地位を濫用して、散々パワーハラスメントや超過労働で、若い世代を虐待してきた管理職世代が、今更自分達の弱点の部分だけ「ハラスメントは良くない」と主張する姿には「盗っ人猛々しい」ものを感じざる得ない。
 
私の場合はプログラマーなので、仕事に差し支える場合は、顧客のIT知識の欠如を批判したりする必要がある。
もし、そんな場面まで「テクノロジー・ハラスメント」扱いになったら仕事にならないかも知れない。
正直なところ、素直に賛成できない内容の記事ではある。
 
ただ、パワーハラスメント・セクシャルハラスメントも同様に「①優越的な関係に基づき②業務の適正な範囲を超え③就業環境を害する行為」であるところの全てのハラスメントは、行われるべきでは無い。
この点は、間違っていない。
 
「テクノロジー・ハラスメント」自体も業務遂行に必要が無いのなら、禁止されて当然である。
 
この記事を読んでいて感じる第一の違和感は、こんな風に細かいハラスメントを一々定義して、国が取り締まらなければならないという、根本的なやり方には取り締まりや遵奉の面から実施が難しいという問題がある点にある。
 
おそらく、このやり方ではハラスメントの定義が無限に量産されて、大多数の国民には量産ハラスメントの定義を覚える事もできなくなり、実質的にはだれもハラスメント禁止法を守らなくなるという事態が想像できる。
 
今のパワーハラスメント・セクシャルハラスメント禁止程度なら、十分に取り締まっていけると思うが、5つ・6つになってくると、覚えるのが辛くなってくる。
既にマタニティハラスメント・パタニティハラスメント・ケアハラスメントの時点で私の記憶力はかなり怪しい。
 
これらを取り締まる厚生労働省が悪いとは思っていない。
 
法律は国民が理解できて覚えられなければ、守られることは無い。
 
下請法や著作権法などもIT業界では理解が広まっておらず、十分に守られているとは言えない。
労働法だって怪しいものだ。
 
「テクノロジー・ハラスメント」の概念を正面から否定するものではないが、業務に不必要なハラスメントを個別に取り締まっていくやり方は、どこかで複雑さの限界を迎える。
 

アンチ・ハラスメントの別の方法を求める

 
業務に不必要なハラスメントが横行する原因は二つの理由が考えられる。
一つは、「マネジメント能力の欠落」、もう一つは「間違った道徳倫理観」というのが考えられる。
 

マネジメント能力の欠落

 
パワハラやテクハラなどは、業務の遂行がスムーズに進まない時に、八つ当たり的に行われる事が多い。
上司が部下に業務指示を出したのに良い結果が出なかった場合、冷静に考えれば「上司の指示が間違っている」場合と「部下の判断が間違っている」場合の二つの可能性がある。
前者の場合、上司が自分の間違いを認めない場合にパワハラが起きやすい。
 
テクハラなどは、会社のIT教育が不十分で、社員が十分にIT機器を使いこなせなくなっている可能性もある。
この場合、悪いのはIT教育が不十分なまま、業務を任せている会社が悪く、テクハラ被害者が悪いわけではない。
もちろんその人のIT能力に問題がある場合もある。
これは「可能性」の話だ。
可能性は五分五分だろう。
 
マネージャーは、業務が停滞する事無くスムーズに進むように、業務の障害を取り除き、業務の仕組みを作ったり整えたりするのが、本来の役割だ。
業務が停滞し、スムーズに進まないのなら、マネジメントが失敗していると言える。
 
ハラスメントを必要とするようなマネジメント能力が会社の障害なのだから、そのマネジメント能力を改善するように働きかけるのが、本来正しい会社の対応だ。
 
ハッキリ言ってハラスメントが横行するのは会社のマネジメントが下手くそだからと言える。
 
これは理想論である事は承知している。
「現実はそんなに簡単じゃ無い」のは百も承知である。
 
しかし、理想論がなければ現実は改善できるものではない。
「計画」があるから計画通りに仕事が進む。
「計画」が無ければ計画通りに仕事が進む事はない。
「計画」を「理想」や「ビジョン」に置き換えてみればいい。 
 
 

間違った道徳倫理観

 
これは「イジメ」にも当てはまるが、ハラスメントの受け手の側にも認識の間違いがあると思う。
 
それはイジメやハラスメントが合法的なものならば、同様に合法的なやり方で、ハラスメントを返しても良いのだということである。
一般的にこの認識が欠如している。
 
もし上司に暴言や侮辱に近い言葉を浴びせられたのなら、その三倍の暴言を上司に返せば良いのだ。
もし、刑法に違反するレベルの名誉毀損・侮辱・脅迫を受けたのなら、会話を録音して警察や司法などに訴えるべきだろう。
そして刑法上合法的な行為であれば、それはその程度の秩序の乱れをその上司が自ら黙認しているのだから、遠慮無く暴言で返してやれば良い。
それも二倍三倍にして。
 
酷い目に遭ったら、合法の枠内で酷い目に遭わせてやれば良い。
 
上司が自ら乱している秩序を、部下は乱してはいけないという論理は成立しない。
上司が秩序を乱すのなら、同一内容で同程度には、部下も秩序を乱して良いのだ。
 
全ての法律や規則は「法の前での平等」が成立している。
上司には管理者としての権限が与えられているが、それは義務と権限が等価になっていて、同じ義務を担えば誰でも同じ権限を得るという意味において、平等なのだ。
 
学校教育や世間では「目上の言うことを聞きなさい」「騒ぎを起こしてはいけない」「ケンカしてはいけない」という偽道徳が教え込まれると思うが、この三つは全て嘘であり偽物である。
試しに教育勅語を検索して調べてみればいい。
この三つに該当する教えは存在しない。
仏教でもこんな教えはないはずだ。
逆の教えがあるぐらいだ。
 
暴力は悪いが、ケンカをしてはいけないわけではない。
やられたら、やり返せば良いのだ。
 
その組織がどの程度秩序の乱れを認めるのかは、その会社の上司を見て判断すれば良い。
その上司が秩序を乱した程度には、部下も秩序を乱して良い。
 
上司が違法行為をすれば、警察や司法や労働基準監督署や公正取引委員会など適切な相談窓口に訴えれば良いだけだ。
 
戦術的に勝てそうになければ、撤退すれば良いだけ。
つまり、逃げれば良い。
 
本来、悩むような事ではないのだ。
 
合法的に戦うなり逃げるなりすれば良いだけなのだ。
 
戦ってはいけないなどという倫理道徳が嘘なのだ。
 
大半のイジメやハラスメントは全国民がこの認識を持てば解消するのではないかと思っている。
絶対とは言わないが。
 
もし、私が「テクノロジー・ハラスメント」のようなモノを受けたら、何か相手の弱みを暴言で突いたり、理不尽な嫌がらせを二倍三倍にして返すと思う。
もちろん、自分が悪い場合は、反省して改善するが、経験的に常識的な人は「ここ間違っているよ」と指摘するだけで、一々ハラスメントなどしないものだ。
私も、間違いを指摘するだけでハラスメントなどしない。
 
ただ、時々間違いを指摘すると逆ギレするアホはいる。
こういうのは逆ギレを返せばいい。
 
正攻法で仕事をして評価が下がるような会社なら、マネジメント能力の低い会社なのだから辞めた方が良い。
市場法則を健全に働かせるべきだろう。
 
我慢などなんの役にも立たない。
 
 

ハラスメント問題の根源は「無知と無能」

 
少し冷たい事を言えば、ハラスメント問題はハラスメントする側もハラスメントされる側も「無知で無能」だから起きる。
 
パワハラなどのハラスメントする側はマネジメント的に「無知で無能」だ。
ハラスメントされる側は「ケンカしてはいけない」などの偽道徳を信じて、戦うなり逃げるなりしないのが「無知で無能」だ。
 
「テクノロジー・ハラスメント」について言えば、テクノロジーの知識はあまり関係ないと思う。
会社に十分なIT教育を求めるべきだし、テクハラされたら何かやり返せば良いだろう。
法に訴えても良い。
 
人間は「怒らせると面倒くさい」人間の方が生きやすい。
世間の人々はだいたいバカだからだ。
 
もし、貴方が「良い人」なら、さっさと「良い人」を辞めるべきだろう。
 
 
 
 
以下に厚生労働省のハラスメント関連情報へのリンクを張っておく。
 
 
 

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オッサンです。実務経験は Windows環境にて C#,VB.NET ,SQL Server T-SQL,Oracle PL/SQL,PostgreSQL,MariaDB。昔はDelphi,C,C++ など。 趣味はUbuntu,PHP,PostgreSQL,MariaDBかな ?基本無料のやつ。

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