日本社会のマネジメントがダメな件

2021年4月1日木曜日

閑話 時事

t f B! P L
今日は純粋に閑話(雑談)なので敬体で書きます。
 
コロナ禍で緊急経済対策や非常事態宣言など官公庁の業務量が急に爆発的に増加して、官僚や公務員の超過労働が深刻なレベルまで増大してしまい、官僚の離職が相次ぎ、次いで若い人が官僚になりたがらないという事態に進展し、SNSなどでも官僚や公務員が超過労働の実態を配信する状況になっています。
 
事態を重く見た政府は河野行政改革相に官僚と公務員の働き方改革を進めさせ、これまで官僚の残業代支払いや労働時間の管理などを大幅に見直し始めました。
報道で誰でも知っているはずです。
 
この改革の過程で日本の官僚組織のマネジメントがかなりグダグダである事が明確になってきました。
 
河野大臣のブログ「危機に直面する霞ヶ関」にも以下のように、記載されており、明らかに業務のマネジメントが適切に行われていない事が分かります。
 
 
 

働き方改革のなかで職員の期待が高いものの実施度が低いものは「国会関係業務の効率化(うち本省)」「新技術(作業の自動化ツール等)の活用による業務の効率化」「新技術の活用以外の取組による業務の効率化(不要業務の見直し、打ち合わせの効率化等)」「物理的な職場環境の改善(オフィス改革等)」などとなっています。

~中略~

管理職と非管理職へのアンケートで、「適切かつ柔軟な業務分担が職場で行われていない」と答えた管理職は13%であるのに対して、非管理職では35%、「コスト意識を重視した業務運営や改善・改革ができていない」と答えた管理職は17%であるのに対して、非管理職では36%、「部下との積極的なコミュニケーションができていない」と答えた管理職は9%であるのに対して、非管理職では27%と上司と部下の間にギャップがあります。

 
 
 
私も以前からシステム開発の体制や計画やマネジメントが杜撰である事を何度かこのブログで記載してきましたが、この官公庁の課題と働き方改革を見ていますと、日本社会全体で計画と管理が杜撰であることが露呈したと言えると思います。
 
試しにGoogleで「日本 マネジメント」で検索してみて欲しいのですが、日本の組織のマネジメントがいかに下手で杜撰であるかを解説した記事が沢山出て来ます。
 
昨今、企業組織をよく知る人々からも日本のプロジェクトマネジメントが杜撰である事を指摘する声を良く聞くようになりました。
 
これは日本社会全体で、そろそろ従来型のマネジメントが通用しなくなってきており、マネジメントや計画面を見直さなければ、社会全体の業務が回らなくなってきている所作だと思います。
 
官僚については、コロナ禍で急に業務量増加が切っ掛けではありますが、以前から官僚の超過労働は指摘されていました。
 
超過労働は人員配置や業務管理に失敗している証拠ですが、日本の組織ではこの失敗を失敗として認めない事が横行しています。
 
官僚を含めサービス残業が横行する日本の組織では、残業時間を抑制するというモチベーションがそもそも無く、従業員には無限に残業させて良いという風土が醸成されてきました。
だから、「労働資源は限られた資源だ」という認識がそもそもありません。
 
マネジメントにも色々ありますが、少なくとも「人・物・金」に関しては「限られた資源を有効活用して目的を達成する」のがマネジメントだと思います。
「労働資源は限られた資源だ」という認識がなければ、労働資源をマネジメントしようとする意欲は現れません。
 
労働資源をマネジメントしないのであれば「業務を効率化しよう」という意欲は現れません。
 
Googleの「日本 マネジメント」の検索結果にも現れる日本組織のマネジメントの杜撰さは、結局の所「労働資源は限られた資源だ」という認識の欠如によるものでしょう。
 
ではなぜ日本では「労働資源は限られた資源だ」という認識が育たなかったのですか。
 
おそらくこの認識は戦時中から戦後の高度成長期に急激な人口増加社会が続いた事から、労働資源が潤沢に調達できる状況が長く続き、且つ高度成長期の経済成長が、その正当性の裏付けになり、労働資源を無駄使いする風土が育ったのではないかと思われます。
 
高度成長期に育った労働資源を無駄使いする慣習は、その後のデフレ不景気経済でも、労働市場は買い手市場ですので、企業は問題意識を持つ必要が無かったのでしょう。
 
しかし、企業にとって労働市場が買い手市場である事は問題無くても、マクロ経済的には有効需要の縮減によるGDPの下落と、少子化を招く事になりますから、長期的にはマクロ経済と共に日本企業も衰退しました。
 
ここに来て、コロナ禍による経済ダメージはありますが、適切な政府の緊急経済対策により、GDPのダメージは最小減に留められ、今後は大規模な金融緩和と財政出動の結果、経済は浮上する可能性が高くなってきています。
米国の経済対策の規模が非常に大きいですので、貿易面でこちらの影響も期待できます。
 
GDPは需要の総量でもありますので、需要が増えれば、売り上げに繋がる供給も増加し、企業の業務は拡大します。
実際、既に業種によっては人手不足になってきています。
宿泊飲食は深刻な失業増大の状況ですが、ITや土建などは逆に深刻な人材不足の状況です。
 
円高デフレの時なら外国から人を連れてきて、外国に外注する事もできましたが、今は金融緩和で円安ですし、数年間の旺盛な設備投資の結果、生産性向上により日本全体が安くなっています。
外国から人を連れてきて、外国に外注する事は難しい状況です。
しかも、この状況は政府がアベノミクスで目指した物ですので、恒常的になるでしょう。
 
 
このような状況ですから官僚組織を含めて、業務の効率化を進めなければ、人手不足で業務が回らなくなる事は避けられません。
既に鉄道会社などは深夜の最終電車の時刻を繰り上げていますし、自衛隊はハイテク化で省力化した新造艦を造船しています。
ITの世界の人は説明するまでもないでしょう。
 
民間でも官公庁でも働き方改革が進められるのも、これまでのマネジメントが通用しないマクロな社会経済状況に適応するためと考えられます。
 
計画やマネジメントの手法についてはこれから、大幅な見直しが行われるか、適応できない人や組織の淘汰が起きるでしょう。
 
今はまだ、コロナ禍で経済が停止していますが、2021年後半あたりからマネジメント周りの改革が急に進むのではないかと、個人的に予想しています。
 
リモートワークの進展により、「実は必要のない仕事」というのが表面化したという話も聞きます。
 
コロナ禍が切っ掛けで、既に官公庁の働き方改革や、デジタル庁創設など、マネジメント面の変化は顕在化しています。
これで終わるとは思えません。
 
 
捕捉ですが、文部省の「#教師のバトン」プロジェクトが炎上しているようです。
これも政府の始めた「働き方改革」ですが、旧ソ連のペレストロイカみたいに国民主導で一人歩きを始めているようにも見えます。
「働き方改革」自体がペレストロイカ化しているかも知れません。
 
 
今後の変化も見守りたいと思います。
 
ただの雑談でした。
お付き合い頂きありがとう御座いました。

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オッサンです。実務経験は Windows環境にて C#,VB.NET ,SQL Server T-SQL,Oracle PL/SQL,PostgreSQL,MariaDB。昔はDelphi,C,C++ など。 趣味はUbuntu,PHP,PostgreSQL,MariaDBかな ?基本無料のやつ。

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