選択的夫婦別姓の議論が停滞しているが具体的な法案はなぜ出てこないのだ ?

2021年3月27日土曜日

時事 政治

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選択的夫婦別姓(選択的夫婦別氏)の議論が、一度終息したかと思ったら、またぶり返してきましたね。
 
自民党内で一度提案され、党内で審議された選択的夫婦別氏制度は具体的な法律への適用が難しいという理由で事実上却下されて、代わりに旧姓の通称使用の制度化に向けて動き出したと思っていました。
 
しかし、最近また選択的夫婦別姓を求める声が盛り上がり、更にそれに反対する選択的夫婦別姓反対派の声も反作用的に盛り上がり、政治的な分断にも似た状況になってきています。
 
この問題、私から見ると選択的夫婦別姓の具体的な法改正案も作らずに、多数決的な政治的対立ばかり盛り上がり、端から見ていると「法改正案もないのに具体的に何に反対して何に賛成しているのでしょう?」と疑問に思う点ばかり増えていく、曖昧で不可思議な議論に発展しているように見えます。
 
最初に言っておくと私は「現行の戸籍制度を維持したい」と思っているので、選択的夫婦別姓の推進派の一部に存在する「戸籍制度を廃止しろ」と主張する勢力に敵意を感じている日本国民です。
 
選択的夫婦別姓に関しては、「戸籍制度を、廃止や改悪するなら反対」で、「戸籍制度を変更しないのなら反対はしない」という立場です。
積極的に選択的夫婦別姓を進めたい国民ではないです。
戸籍制度を守りたい日本国民です。
 
これまでの選択的夫婦別姓推進派の主張を聞いていて「こりゃあ、ダメだな」と思う原因に「選択的夫婦別姓推進派は具体的に戸籍法をどのように改正するつもりなのか明確にしていない」という点があります。
 
選択的夫婦別姓を制度として導入するにあたって、どうしても避けられないのは「家族法」と「戸籍法」の改正です。
 
家族法の改正案は既に平成八年から行われている選択的夫婦別姓議論の中で提案され、法務省のサイトで紹介されています。
 
しかし、長い間議論されているわりには、戸籍法の具体的改正案は今日に至るまでまったく提案されません。
 
民間での選択的夫婦別姓推進派の主張を検索して探してみても、戸籍法の具体的改正案は見つかりません。
そもそも議論すらされていないように見えます。
 
そもそも家族や夫婦の氏(姓)を定義しているのは戸籍謄本であり、ここを変更することなしに選択的夫婦別姓の制度化など実現できるわけがありません。
 
戸籍謄本というのは、「日本国民の国籍とその親族法上の身分関係を登録・公証する制度」であり、その内容は「本籍」と「筆頭者氏名」が戸籍の識別キーとなる情報の構成になっています。
世帯の構成員である配偶者や子供などの「家族」は、戸籍の中に記載されます。
 
データベースで言えば、世帯テーブルに世帯(家族)単位でレコードが定義され、そのプライマリーキーが「本籍」と「筆頭者氏名」になっています。
「筆頭者氏名」で戸籍を特定し、戸籍テーブルには世帯(家族)の構成員が、個人単位でレコードが定義され、そのプライマリーキーが「名」です。
 
日本国民として個人を特定する場合は、本籍を置く自治体を検索し、その自治体の管理する世帯テーブルを検索して「戸籍」を取得し、戸籍の中の「個人」を検索する事になります。
 
これを見ると日本国の行政統治や共助・公助など社会保障福祉の枠組みが分かります。
 
マクロからミクロへの順番に見ますと、

  政府

  都道府県(広域自治体)

  市区町村(閉域自治体)

  世帯(家族)

  個人
 
という構成になっているのが分かります。
 
個人が集まり世帯を作り、世帯が集まり市区町村を作り、市区町村が集まり都道府県を作り、都道府県が集まり政府を作ります。
 
国家の形成の仕方として、自然な人々の集合によって国が形成された事が、この行政の統治機構を見ると分かります。
当然、社会保障や福祉、税制などの仕組みもこの構成に合わせて作られています。
 
戸籍制度が出来たのは明治の近代国家になってからですが、
幕藩体制の頃からミクロの方は、基本的な枠組みが変わっていないと思います。
戸籍で管理するかしないかの違いでしかありません。
 
明治になってから戸籍制度が作られたのは近代国家を運営する為に税制や徴兵制など個人を正確に管理する必要があったからだと思います。
開国によって日本国民と外国人を区別する必要性も生じたとも考えられます。
 
 
「戸籍制度を廃止しろ」とか「道州制を導入しろ」という人達はこの統治機構を破壊しようしている人達だと思っています。
これらの意見を主張する人達は「天皇制を廃止しろ」と言っている人達が多いです。
要するに日本国を廃止したいのでしょう。
いったい誰の為かわかりません。
「共産主義の為」か「中国様の為」か「グローバル資本家の為」なのか分かりませんが日本の敵である事は間違いないと思います。
 
戸籍は「日本国民の国籍とその親族法上の身分関係を登録・公証する制度」ですので、これが無いと日本国民を定義できません。
 
時々、「マイナンバーがあれば戸籍は必要無い」とか言っている人が居ますが、マイナンバーは戸籍で日本国民である事を確認して発行していますので、戸籍の代替にはなりません。
 
国籍は戸籍そのものです。
 
「国家とは何か」一度、戸籍を中心に考えてみたら良いと思います。
 
 
「結婚後に姓が変わるのは社会的負担になる」という利便性の問題ですが、この課題に対する解決策は既に自民党保守派から提案されています。
「旧姓の通称使用」という案が出ています。
 
これはつまり、マイナンバーや住民票やパスポートなど身分を証明する証書など全てに「旧姓」を明記して、旧姓のまま身分証明ができるようにする事で、結婚により姓が変わる不便を解消しようという案です。
 
既にマイナンバーや住民票やパスポートには旧姓が併記されていますので、後は官公庁などで、全ての事務手続きを「旧姓」だけで行える様にすれば良いだけです。
それが完了すれば、あとは民間が「旧姓」を使えるように、事務手続きを変更する事を義務づければ良いはずです。
 
これなら戸籍制度の変更は必要無いです。
 
 
現在の選択的夫婦別姓を主張する人々は、まず制度改正を主張する前に具体的な法律の改正案を提示するのは最低限の義務だと思います。
具体的な法案もなければ、制度改正に賛成も反対もできませんから「却下」するしかないでしょう。
これまで選択的夫婦別姓が長い間議論されているのに、一度も国会に法案提出も出来ていないのは、具体的な戸籍法の改正案が提出されていないから、毎回「却下」されているのだと思います。
 
選択的夫婦別姓を主張する人々は早急に「具体的な戸籍法改正案」を世に発表すべきでしょう。
 
法案が無ければ議論にもなりません。
 
今の改正法案も提出されない形での、政治的対立は全く不毛で非生産的なバカバカしい対立に見えます。
 
政治家ならもう少し真面目にやって欲しいと思います。
 
 
 
2021年4月7日追記 --------------------------------
参考までに日本国籍について Wikipedia百科事典の記事一部を引用しておきます。
 
 
以下、引用文
 
日本の場合、国籍法では国籍の取得方法等に関する規定はあるものの、国籍を国家が一元的・直接的に登録・管理・証明する記録制度(他国における国民登録制度に相当するもの)が規定されておらず、戸籍法に基づき作成・管理される戸籍簿(市区町村管理)が事実上の国籍登録であり、さらにそれに基づいて日本国政府(外務大臣(外務省)所掌)より発行される「日本国旅券」(パスポート)が、日本国外における日本国籍証明の役割を果たしている。特別永住者には「日本国籍を所持していない」ことから、当然、日本国旅券は発行されない。
 
日本国籍は戸籍そのものなのです。
戸籍を廃止するとなれば、日本国籍を示す別の制度を新規に作成しなければなりません。

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