国旗損壊の処罰規定は言論の自由を侵害するものではない

2021年1月27日水曜日

時事 政治

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先日、自民党の高市・前総務大臣らの議員グループより、国旗損壊の処罰規定を設ける法改正が訴えられた。

 

日本の国旗損壊 刑法改正し処罰規定検討 自民 下村政調会長

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210126/k10012834121000.html

 

これに対して反対派は「国旗損壊の処罰規定は言論の自由を侵害し民主主義を毀損する」という内容の主張で批判している。

 

まず、事実関係の整理から。

 

欧州の民主主義諸国では国旗損壊は処罰対象になっているそうだ。

ドイツなどはさらに踏み込んで「ドイツの民衆扇動罪では,デモや集会などで,民族などある「属性」を 有する個人又は集団に対して侮辱的表現をすること(インターネット上での書き込みも含む)が処罰対象とされている。」らしい。

http://www.ritsumei.ac.jp/acd/cg/law/lex/12-56/kim.pdf

 

ドイツでは特定民族に対するヘイトスピーチも規制対象である。

 

欧州諸国は国旗損壊や特定民族に対するヘイトスピーチを規制していても立派な民主主義諸国である。

欧州諸国で言論の自由や民主主義が毀損しているとは思えない。

 

アメリカの場合は国旗損壊の処罰規定がないそうだが、これは20世紀後半にベトナムでの民間人虐殺などに反対して、自国国旗の焼却行為というのは広範に行われていたため、国旗損壊の処罰規定を制定できる世論では無かったためと聞く。

その後はアメリカでも国旗損壊の処罰規定について議論されているそうだ。

トランプ政権もその一つだそうだ。

 

また、現在の日本には、外国国章損壊罪があり外交的配慮から、外国の国旗損壊は処罰対象になっている。

外国国章損壊罪

「外国国章損壊罪(がいこくこくしょうそんかいざい)とは、外国に対して侮辱を加える目的で、その国の国旗その他国章を損壊し、除去し、または汚損することによって成立する犯罪(刑法92条)。」

 

 

個人的には外国国章損壊罪は外交問題であり、国内の国旗損壊の問題とは分けて独立した問題として議論すべきと考えている。

 

国旗損壊の処罰規定は言論の自由を侵害するのか

「国旗損壊の処罰規定は言論の自由を侵害する」という意見には疑問を感じる。

まず、国旗というのは国家共同体を象徴するシンボルである。

国民の生命や人権や言論の自由を守っているのは、他ならぬ国家共同体である。

国旗損壊処罰を批判している人達は、まるで国家を「国民を支配する権力者や行政機構」の事だと解釈しているようだが、国家というのは政府と国民を合わせた「共同体」の事である。

国旗損壊という行為は、権力批判ではなく、国民共同体全ての批判である。

国民共同体の存在否定の為に日の丸を焼いている人々も時々存在する。

 

言論の自由を守っている国家を否定する行為が「国旗損壊の処罰規定は言論の自由を侵害する」ことに繋がるという理屈が理解できない。

「国旗損壊は国家共同体を否定することで、言論の自由を守ることを否定する」と解釈した方が、真実に近いと私は思う。

 

名誉毀損などの言論の自由は認められない

また、言論の自由はその全てが認められているわけではなく、名誉毀損や侮辱などは現在の日本でも認められていない。

名誉毀損は「三年以下の懲役、五十万円以下の罰金」という量刑である。

この法律で言論は規制されているが、日本の言論の自由は毀損していないし、民主主義が侵害されているとも言えない。

左派やマスメディアは政権批判をガンガンやっているが、罪に問われたことはない。

これからもそうだろう。

 

外国国章損壊罪は「2年以下の懲役または20万円以下の罰金に処する」である。

罪の量刑は名誉毀損より軽い。

こんな事で、言論の自由と民主主義が侵害されるといわけがない。

嘘や名誉毀損や侮辱などは今までも処罰の対象なのだから。

 

正当な批判で国旗損壊が必要になる場面とはどんなものか

薬害エイズ事件や、公害問題や、年金の個人情報漏洩など、行政を批判しなければならない場面は確かにある。

しかし、これらの場面で、国旗損壊によって行政批判しなければならない必然性はないと思う。

もし、国旗損壊によって行政批判しなければならない正当な状況があるのならば、是非聞かせて欲しいと思う。

私にはまったく思いつかない。

 

2021年1月28日追記

高市早苗衆議院議員のサイトを確認した。

日本国旗損壊等の罪を新設する『刑法改正案』の再提出に向けて

これによるとアメリカにも国旗損壊の規制があるそうだ。

「罰金又は1年以内の禁固、又はその両方」

欧米や韓国と中国も国旗損壊の規制があるのが当たり前らしく、無いのは日本だけだそうだ。

右派左派共に論理矛盾がある

SNSでこのテーマの議論を見ていると、右派はヘイトスピーチ規制には反対しているが、日本国旗損壊規制には賛成している。

左派はヘイトスピーチ規制は推進派で、日本国旗損壊規制には反対という人が少なくない。

これは両方とも矛盾している。

両方とも反対か、両方賛成でなければ、意見として整合性がとれないと思う。

私は日本国旗損壊も、特定民族へのヘイトスピーチも、両方規制すべきだと思う。

一部に両方反対しておられる方がいるが、その方達の主張は一貫性があると思う。

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