2020年7月労働力調査・産業別就業者数を見よう

2020年9月3日木曜日

経済政策 雇用 時事 政治

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昨日の続きで2020年7月労働力調査を見ていこうと思う。

https://www.wake-mob.jp/2020/09/20207.html


今度は、産業別就業者数を見て業界ごとの雇用情勢の変化を比較していこうと思う。


今回のコロナ禍では三密(密集・密閉・密接)を避けて経済活動を再開する政府と民間の方針により、三密が起きる職場は三密が起きない働き方への改革を要求される。


三密を漢字三文字で表すと「集接閉」となる。

その反対であり今回産業界に求められる職場環境は「散離開」と表せる。


「集まり、密閉し接触する」働き方を避け、

「離れ、散開し、開放する」働き方へ変更する事が要求される。


急な体制の変更は難しいので「集接閉」から「散離開」へ移行に時間の掛かる業界もある。


そもそも業態として「散離開」へ変更できない業界もある。

工場や交通などはその典型だろう。


この結果として経済活動自体を縮小せざる得ない業態もある。

逆に在宅勤務などの影響による「巣ごもり需要」の拡大により、需要と雇用を拡大している業界もある。


2020年7月労働力調査の産業別就業者数を見るとその様子が良く分かる。


グラフにしたので一緒に見ていこう。


増加縮小に関係無く、就業者数の大きい方から小さい方に見ていく。

その方がグラフが作りやすかったからだ。


なお、登場する就業者数の単位は全て「万人」である。




A:製造業・卸売り小売業・医療福祉

令和 2

製造業

卸売業,

小売業

医療,

福祉

1

1060

1084

848

2

1053

1095

860

3

1045

1083

878

4

1040

1048

855

5

1041

1040

841

6

1059

1022

859

7

1056

1010

863



製造業と医療福祉の雇用はコロナ禍で減少していない。

6月以降増加している。


卸売り小売業は明らかに減少している。



B:建設業・宿泊飲食業・他サービス業

令和 2

建設業

宿泊業,

飲食

サービス業

サービス業

(他に分類されないもの)

1

459

407

456

2

503

405

455

3

512

401

454

4

491

373

449

5

486

376

467

6

473

369

466

7

475

384

445



建設業は2月3月に非常に就業者が増加して、4月から6月にゆっくり減少し、7月は横ばいである。

それでも1月より就業者は多い。

2月3月に建設需要が何かで一時的に増加したようだ。


宿泊飲食業は明らかにコロナ禍の悪影響を受けている。

4月から6月まで30万人近く就業者が減少している。

7月はGotoキャンペーンの効果か就業者が増加している。


他サービス業は5月6月に増加したが7月に元に戻っている。

減少は少ない。



C:情報通信・運輸郵便・学術専門技術・生活関連・教育・公務

令和 2

情報通信業

運輸業,

郵便業

学術研究,

専門・技術

サービス業

生活関連サービス業,

娯楽業

教育,

学習支援業

公務

(他に分類されるものを除く)

1

244

352

246

231

338

244

2

230

348

226

237

330

264

3

228

349

236

234

316

258

4

242

351

248

225

319

239

5

239

361

250

224

340

240

6

230

348

254

225

361

252

7

249

341

237

231

359

255




教育学習支援業はコロナ禍で需要が急増した分野だ。

7月にも高い水準を維持している。


運輸郵便は5月に増加してその後減少している。

交通は減るが物流が増加するので、この業界は先行きが分からない。

交通業と物流業を分けた統計が見たい。


情報通信業はリモートワークの影響か4月5月は就業者が増加している。

6月に少し減少し7月はまた増加した。

全体として横ばいである。


学術研究,専門・技術サービス業は4月から6月まで就業者が増加し、7月に元に戻っている。


生活関連サービス業は変化なし。


公務は増加傾向にある。


教育学習支援業が急増している点を除けば、大きくは変化していない。


交通業と物流業の状況が気になるが、この統計では分からない。



D:農業・金融保険・不動産・複合

令和 2

農業,

林業

金融業,

保険業

不動産業,

物品賃貸業

複合

サービス事業

1

184

160

132

50

2

175

154

133

47

3

188

152

135

53

4

211

163

139

52

5

217

169

138

50

6

215

166

139

49

7

209

158

146

50



農業林業は4月から5月まで急増した。

6月以降もあまり減少していない。

何があったのだろう ?



金融・保険業は4月から6月まで増加していた。

7月に元に戻ったようだ。

株価変動などで忙しかったのだろうか ?



不動産業・賃貸業は緩やかに増加を続けている。

テナントの売り買いで忙しいのだろう。


複合サービス業は変化なし。


まとめ

産業別就業者数を見る限り、雇用が大きく失われた業界は限られた業界だけだ。

全ての業界が雇用を大きく減少しているわけではない。


雇用が大きく失われた業界は、

卸売り小売業

宿泊業・飲食業

おそらく運輸の交通関連業

だけである。


宿泊業・飲食業に関しては既に下落は止まり、7月に増加に転じている


逆に雇用が増加している業界としては、

教育学習支援業

農業林業

不動産業賃貸業

が上げられる。



他の業界は長期的には横ばいである。


産業別就業者数を見る限り、Gotoキャンペーンにより雇用が大きく失われた業界の需要を支援していけば、経済と雇用は回復すると思われる。


現在の政府の施策はこのデータを見る限り正しく、またこのデータを見ているからGotoキャンペーンという施策を採るのだろう。


数字を見ると納得出来る。



今の時点で追加の支援が必要なのは「卸売り小売業」「交通関連業」と思われる。



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