河野大臣の女系天皇論は平時の発想である

2020年8月25日火曜日

時事 政治

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河野太郎防衛大臣が8月23日にYoutubeで女系天皇の可能性について言及した。

【河野太郎のLIVE配信】河野太郎と語ろう - 2020/08/23
 44分から天皇について言及しています

衆議院議員 河野太郎公式サイト - 皇統の議論


以下のサイトが動画の天皇論の部分を文字に書き起こしています。

河野太郎の「女系天皇容認発言」の重大な勘違い


河野太郎防衛大臣のご意見を論理的に要約すると以下のような内容になると思います。

「第一原則として、皇統を男系男子で継承する事がもし可能ならば男系の一子に皇統を引き次いで貰うべきだ。

しかし、もし男系男子で継承する事が不可能ならば、現皇室の女性皇族に天皇の座を継承して貰うか、旧皇族の皇籍復帰や皇別摂家の男系子息により男系の血筋での皇位の継承を実施する、という選択肢がある。

旧皇族の皇籍復帰をする場合、男系の子息であることの信頼性には問題がある。
旧皇族は約600年前に現在の皇室と血筋が別れており、本当に男系の子孫が継続しているか、信頼性に乏しい。
信頼性を確認するには「Y染色体」が天皇の系列の遺伝子であるかどうか確認するしかないが、Y染色体はDNA変異を起こしやすく、仮に男系の子孫であっても皇室の男系子孫のY染色体とDNAが一致しないかも知れない。

もしDNAが一致しない場合、国民はその旧皇族の天皇を正統な男系の一子と認めるか、疑わしい。

そのような判然としない旧皇族の天皇を受け入れるのなら、現在広く国民に敬愛されている皇室の直系の女性皇族に天皇を継承してもらった方が、国民の納得も得られやすいのではないか。

この件に関しては広く国民の議論をしていく事が必要と考えます。」


河野大臣の意見の論理的な内容だと認識します。

第一原則として、男系男子が皇統を継ぐ。
不可能な場合「旧皇族又は皇別摂家が男系男子が皇統を継ぐ」か「女系天皇」を選ぶ事になる。
旧皇族の男系の正当性は信頼性が乏しいので、皇室の女系の方が遺伝的に現天皇に近く、国民に敬愛されているので、女系天皇の方が理解が得られやすい。
広く国民で議論して決めるべきだ。

という内容です。


世間の批判は多少間違っていて、河野大臣は「皇統はY染色体を継承しているだけ」と認識しているわけではなく。
「旧皇族が本当に男系継承しているか信頼性に乏しい、Y染色体は男系継承を証明する手段として信頼性に乏しい」と主張している。

この点に関しては、旧皇族の男系継承はどの程度信頼できるか、確認する必要があるかも知れない。
確認手段は存在するのか、確認手段としてY染色体のDNA鑑定は信頼できるのか、この点は鋭い指摘だと思う。
男系継承の信頼性を確認する方法は検討する必要がある。
その点は私も認めます。

しかし、それを割り引いても「女系天皇」という選択肢は無い。
女系に天皇は存在しないからである。
男系の一子を継承したのが天皇であり、この一貫したルールに2000年従ってきたことに天皇の正当性と権威が生じているのである。
女系になった時点でそれは天皇ではない。

時間軸の国民統合の概念に欠ける


今、国民に敬愛されている皇室の女性皇族が天皇になったとして、その直系の子孫が100年200年後に正当な天皇としての権威を維持できるだろうか。
私は権威を維持できないと思う。
100年後には「本当の男系の子孫」がどこからか担ぎ出されて、「この人が本物の天皇陛下だ」というスローガンの元、革命的に体制が解体されてしまうだろう。

「国民に敬愛されている皇室」などと言う理解は、現在の国民にしか共有できない概念である。
100年200年後の国民と共有できる概念ではない。
男系継承してきた過去の先人とも断絶されている。

「男系の一子による皇統継承」ならば、100年200年後1000年後の国民とも共有できる概念である。

だからこそ、男系継承が必要なのだ。

「旧皇族が600年前に現在の皇室と分離している」という点は特に問題ではない。
2000年の男系継承のルールに則して正しいからだ。
要は初代天皇の血筋が維持できていて、男系継承のルールが今後も数千年維持できれは、天皇は正当な権威を持ち続けることができる。

女系天皇を一度でも選択した時点で天皇は正当な権威を失う。

河野大臣はこの点が理解できていないと思う。

「女系天皇」という選択肢は存在しないのです。

平時の発想ではダメだ


日本において天皇は国家の中心である。

象徴とか色々な表現があるが、要は「日本国民は天皇を中心に繋がっている」関係にある。
国民の統合を保証し、分裂を防ぐのが「天皇」である。
天皇が存在すれば「東日本共和国」と「西日本人民共和国」に分裂する事もない。

国家は「国民の生命と財産を守る」為に存在する。

皇位の継承も戦争や大災害のような、有事も含めて通用するような考え方でなければ、何百年何千年も通用しない。


仮に東京が仮想敵国から多重核攻撃を受けて、日本政府も皇室も天皇陛下も一瞬で消滅したとしよう。

残された日本国民は第二の日本政府を臨時に樹立する。
この時、偶然に大阪と仙台で二つの臨時日本政府が誕生したとする。
そのままでは日本は大阪日本政府と仙台日本政府に分裂する。

しかし、現在の男系継承のルールがあれば、日本のどこかに存在する次の「男系の一子」が皇位継承順に自動的に人間の意志を介さずに決定する。
この皇位継承によって自動的に天皇陛下に就任した新天皇陛下が、大阪日本政府と仙台日本政府のどちらか一方を内閣として任命すれば、任命した方の臨時日本政府が正式な日本政府になる。

男系継承のルールは、このような国家壊滅の危機にも対応できる堅牢な国家維持の仕組みであり、「現在の日本国民に敬愛されている」などという「平時の常識」などが通用する話ではないと思う。

「現在の日本国民に敬愛されている皇室が核攻撃で消滅しました」という事態にも対応できるルールでなければならない。

「現在の日本国民に敬愛されている皇室の子息を次の天皇にしましょう」などというフワフワした概念は有事にはまったく通用しない。

国家と天皇について有事の視点で考え直すべきだと思う。


感情的な議論は無意味


この件に関しては右派を中心に感情的な批判が飛び交っている。

皇位継承の議論はここに記載したように非常に論理的な話なので、感情的な議論は有害である。

河野太郎防衛大臣は大臣としては優秀な方であり、その能力も人格も私は否定しない。

今回の女系天皇論も話の内容は論理的なものである。

間違っているなら、論理的に反論すれば良い。

感情的な侮蔑や、憶測による陰謀論は避けたいものである。


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