内閣府GDP統計2次速報を見て、世間の楽観的報道にムカついている

2019年6月11日火曜日

経済政策

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主な報道では、
「GDP増加率は1次速報から今回の2次速報へ+2.2%へ上方修正した」
「民間設備投資は前期比0.3%増とプラス転化した」
「個人消費は、速報値の0・1%減から横ばいだった」
「輸出は2.4%減、輸入は4.6%減で、いずれも変わらなかった」
という内容になっている。

報道内容は「1次速報より数字が良かった」ことを伝えている。

これを聞くと「消費は少し減ったけど設備が伸びて経済全体は成長しているようだな」という良い印象が感じられると思う。

しかし実際のGDP統計を見る限り、とても「良い数字」とは言えないことが分かる。

私が伝えたいことを伝える為に要点だけ引用する。
前回の消費税増税が2014年4月である。
2014年1月-3月期、2014年4月-6月期、2018年1月-3月期、2019年1月-3月期のデータだけ引用する。

実質GDP季節調整系列

(単位:2011暦年連鎖価格、10億円)
国内総生産(支出側)
民間最終消費支出
家計最終消費支出
民間企業設備
政府最終消費支出
公的固定資本形成
2014/ 1- 3.
516854
306023.8
298748
79471.7
103071.9
26915.9
2014/4- 6.
(増税)
507385
291526.3
284533.8
77974
102596.3
25512.2
2018/ 1- 3.
533205.4
298663.8
290679
85683.1
106751.9
25656.9
2019/ 1- 3.
538161.6
300365.7
292120.9
88203.1
107734.4
24888.4

実質GDPは2019年1月-3月期も順調に増加している。

実質GDP538兆円で、民間最終消費支出は300兆円、家計最終消費支出は292兆円。

GDPは成長しているが、経済の主役である「消費」は前回の消費税増税前の2014年1月-3月期に比べると、数兆円下回っている。
消費はゆっくりと成長しているにもかかわらず、8%への消費税増税の前の水準にも届いていないのだ。

2014年1月-3月期(増税前)は、実質GDP516兆円で、民間最終消費支出は306兆円、家計最終消費支出は298兆円もあったのだ。

消費は前回の8%への消費税増税の前の水準にも戻っていない。

この状況で消費税を増税するなど狂気の沙汰としか言えない。

GDPが伸びているのは企業の設備投資が伸びているからで、2014年から設備投資で10兆円、政府支出で4兆円伸びている。
純輸出も11兆円ほど伸びている。
純輸出(輸出-輸入)は輸入超過で実質では赤字なのだが、2014年は12兆円赤字だったのが、2019年は1兆円の赤字で11兆円輸出が伸びている。
もうすぐ純輸出は黒字になる。

ただ、前期比では輸出は-2.4%、輸入は-4.6%減少している。
外需が冷え込んでいるのと輸入が何故か減少しているので問題なのは確かだ。

増加率を見てみよう。

実質GDP増加率・季節調整系列(前期比)

(単位:2011暦年連鎖価格、10億円)
国内総生産(支出側)
民間最終消費支出
家計最終消費支出
民間企業設備
政府最終消費支出
公的固定資本形成
2014/ 1- 3.
0.9
2
2.1
2.4
0.2
-0.7
2014/4- 6.
(増税)
-1.8
-4.7
-4.8
-1.9
-0.5
-5.2
2018/ 1- 3.
-0.1
-0.1
-0.2
1
0.3
-1.1
2019/ 1- 3.
0.6
-0.1
-0.1
0.3
-0.1
1.2



増加率を見ると公共投資と僅かな設備投資だけでGDPが伸びているのが分かる。

グラフを見ると2014年の消費税増税時の落ち込みがいかにスゴイか、そして消費が増税前の水準と比較して伸びていないのが分かると思う。
消費の伸びがいかに鈍いか。

1次速報と内容は大して変わらない。

報道は1次速報と比較して値が良くなったという話ばかりしているが、内閣府GDP速報は消費と輸出入を見る限り、お世辞にも良い数値を発表しているとは言えない。

もう一度言うがこの状況で消費税増税を行うのは狂気の沙汰でしかない。

タダでさえ、マイナス値の消費がさらに下落してしまう。

消費はGDPの55%を占めるのだ、これが下落すれば経済は沈没する。

設備投資など16%にしかならない。
政府支出が20%、公共投資は4%にすぎない。

経済の成長のエンジンは消費なのだ。

消費税はそこに冷水を浴びせようとしているのだ。

報道を中心とした経済の楽観論がいかに愚かな考えかわかるとおもう。

GDP速報の値は2014年との比較で見るのが重要だと思う。

是非、ご自分で見てみて欲しい。




ちなみに、「みずほ贈号研究所」は報道と違いマトモな記事を書いている。


引用、
「生産は当面弱い伸びに留まる見通しであり、今後の日本経済は力強さに欠く展開が続こう。米中貿易摩擦が更に激化すれば投資・輸出の減退を通じて、マイナス成長に陥る恐れも」

これ読めば楽観できる状況にないことは分かると思う。






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オッサンです。実務経験は Windows環境にて C#,VB.NET ,SQL Server T-SQL,Oracle PL/SQL,PostgreSQL,MariaDB。昔はDelphi,C,C++ など。 趣味はUbuntu,PHP,PostgreSQL,MariaDBかな ?基本無料のやつ。

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